(仮訳)ブラジル中西部産のThyrea属1新種
Kitaura, MJ., Scur, MC. & Lorenz, AP. 2023. A new species of Thyrea (Lichinales: Lichinaceae) from the Brazilian central-west region. Anales de Biología. Available at: https://www.um.es/analesdebiologia/numeros/45/PDF/45_2023_05.pdf [Accessed December 5, 2023] 【R3-11217】2023/12/5投稿

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3行まとめ

ブラジル、マットグロッソ・ド・スル州で採集された岩上生地衣の一種を検討し、Thyrea pulverulentaとして新種記載した。
本種は地衣体に淡灰色の粉霜を伴い、黒色で不明瞭な裂芽に覆われることなどで特徴づけられた。
分子系統解析で本種はWatsoniomyces属に近縁であり、同属他種とは粉霜や裂芽の有無などが異なっていた。
Brazil, Mato Grosso do Sul, Bodoquena, Serra da Bodoquena, Santa Laura Farm, Morro Dente de Cão

(新種)

Thyrea pulverulenta M.J. Kitaura
語源…微粉状の(地衣体表面の性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Thyrea confusa(イシバイキセガワノリ)
裂芽を有する
本種と異なりブラジルではなくフランス、ノルウェー、スペイン、ソコトラ島、地中海地域、カナダ、米国、オーストラリアなどに分布する
本種と異なり地衣体が”monophyllous”ではなく”polyphyllous”である
本種より裂芽の幅が狭い
本種と異なり裂芽が円形ではなくいくぶん舌状
本種と異なり粉霜が淡灰色ではなく帯青灰色
本種より裂芽の最大サイズが小さい
本種と異なりシアノバクテリアが無色の鞘を有するのではなく帯褐色の鞘を有する
Thyrea latissima(オオバキセワガノリ)
地衣体が”monophyllous”である
裂片の厚さの範囲が重なる
皮層を欠く
本種より地衣体の幅が広い
本種より裂芽のサイズが大きい
Thyrea asahinae(キセガワノリ)
本種と異なり地衣体が”monophyllous”ではなく”polyphyllous”である
本種と異なり地衣体に粉霜を有するのではなく欠く
本種より裂芽のサイズが大きい
本種と異なり裂芽が球形
Thyrea indica
本種より裂片の幅が狭い
本種と異なり子器に装飾を有する
本種と異なり裂芽が地衣体上にのみ分布するという特徴を欠く
Thyrea deusta
本種と異なりブラジルではなく北半球などに分布する
本種と異なり裂芽を欠く
Thyrea leptophylla
本種と異なりブラジルではなく北半球などに分布する
本種と異なり裂芽を欠く
Thyrea pachyphylla
本種と異なりブラジルではなく北半球などに分布する
本種と異なり裂芽を欠く
Thyrea girardii
本種と異なりブラジルではなく北半球などに分布する
本種と異なり裂芽を欠く
Thyrea porphyrella
ブラジルに分布する
本種と異なり地衣体が”monophyllous”ではなく”polyphyllous”である
本種と異なり地衣体表面が平滑~不規則であり扇畳状~折り畳み状である
本種と異なり裂芽を欠く